アラン「実物教育」からの引用。
ソクラテスは、周囲から探し出して、マント持ちをしていた奴隷の子どもを幾何学の弟子に選んだ。俊秀のアルキビアデスはなにも口を挿めなかったが、おそらく一日中、口には出せないつぎのような想いを反芻したに違いない。たぶん教僕のほうがしっかりしているに違いない。教僕なら、平等性の秘密は主人になるような者たちにしか教えないと心に誓っているはずだ、と。
cf. アラン(山崎庸一郎訳)『プロポ2』(みすず書房、2003年)、p. 246.
投稿者 Vapor Trail : February 23, 2004 11:07 PM