January 14, 2004

建築

 冬の冷気に包まれた建物はその直線をくっきりと示す。それは自然に対して、自己を主張する精神の証だ。よく知られたように、自然のうちには曲線しかないのだから。だがだからこそ、精神は自然と調和しうる。美しい建物が周囲の環境と調和するように。そのためには精神は精神でなければならない。原理的なものからよく考えられて建てられた建物こそ美しいのは、そのゆえである。
 私は建築に詳しくはなく、いわんや建築家でもない。しかし、ある建築家の書を読むことによって、このような思いを抱いた。おそらくこれは様々に変奏しうる旋律でありうるだろう、もし自らよく考えようとするならば。

投稿者 Vapor Trail : January 14, 2004 11:45 PM