アラン『定義集』より「平和(PAIX)」の定義の引用。
これはどんな敵も知らない、だれの不幸も喜ばない人間の状態である。平和が想定しているのは、無関心の状態のみならず、すべてのことは人間同士の間で理性と忍耐とによって解決すべきであって、ピークは長続きしないという積極的な信仰である。この信仰は国家同士の間にも同じように言える。
アラン(神谷幹夫訳)『定義集』(岩波文庫、2003年)は、味わうべき書である。