December 26, 2003

心から心へ

 かつて読んだ本を急に読みたくなり、書棚を探し、ようやくのことで見つけて、読み始める。と、思いもかけず、共感を覚える言葉に出会う。おそらくそのようなことを経験された方もあるだろう。なぜ急に読みたくなるのか。それはわからない。が、勝手に天使の囁きだと思っている。
 第二ヴァチカン公会議にただ一人の非聖職者として参加した神学者にして、アルチュセールの師でもあった、ジャン・ギトン。彼の書『心から心へ——21世紀を生きる人々に贈る』(新評論、1994年)の中から引用しよう。

疲れは「自分がやるべきことをやっていないという観念から来る」

 もう一つ。
ユーモアと愛との距離はあまりありません。ユーモアとは皮肉の衣をまとった愛だからです。

 cf. ジャン・ギトン(幸田礼雅訳)『心から心へ——21世紀を生きる人々に贈る』(新評論、1994年)、p. 96, p. 98。訳文はともかく、本文中に埋め込まれている注がよくない。本文と紛らわしいし、ところどころに間違えがある。「?」がつけられている注もある。分からないならば、つける必要はない。

投稿者 Vapor Trail : December 26, 2003 11:26 AM